9/29 落下する夕方

生理痛が酷くて仕事を休んだ。仕事終わりに親友とご飯を食べに行って銭湯に行く予定だったのに。仕事は嫌いだけど(当たり前)、ただただ横たわって時間が無為に溶けていくのを待っているときだけは健康に労働することのありがたみがわかる。社会復帰したらすぐに風邪引いて仕事休みて〜と思うのに。

結局ないものねだり。

 

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ベッドで、いちばん好きな小説を読む。

落下する夕方」は高校生のころ、旅行先でたまたま手にとって、帰りの長距離バスで読んでから未だにいちばん好きな小説。それ以来ずっとこの小説はわたしの拠り所。みんなあなたに会いたがっている、と梨果は華子に言うけど、わたしもそう。華子に会いたくて何度も何度もこの小説を手に取ってしまう。何かあるたびに読み返しているから、わざわざページをめくらなくてもこの話の細かいディテールまで思い描けるのに。

 

この小説のどこが好きなのか、と言われると

「おわっちゃうときに淋しくなるところが好きなの」

という華子の台詞に集約される。わたしもおわっちゃうときに淋しくなるものが好き。読み終わったあとは確かに喪失感があるのに、暖かくも冷たくもない、ぬるま湯が心を浸していく感じ。小説も、漫画も、映画も、ゲームも、音楽もそう。いつも現実は地続きだから、そういうものが好きなんだと思う。

 

BGM